4月もいよいよ、残すところはあと僅かとなりました。
桜も散りはじめ、今年、2017年は4月の29日からゴールデンウィークが始まりますね。
今回は、そんな4月の誕生石である水晶をご紹介いたします。
水晶とは
水晶は日本ではとてもよく知られている鉱石ですので、ほとんどの方が見た事があると思います。
英語ではQuartz(クォーツ)と言います。
宝石言葉は、会心・純粋・純真・繁栄・万物の調和です。
綺麗に透き通った水晶からは想像しやすいですね。
水晶は石英という物質から構成されています。
実はこの石英はどこにでもあるような物質で、砂にも石英は含まれています。
石英はかなり硬い物質なので、プラスチックや一部の金属では簡単に傷をつけられてしまいます。
水晶はこの石英が結晶となり、その中でも透明になったものが水晶と呼ばれます。
こんなところにも使われている水晶
水晶には圧力を加えると、電気が発生する「圧電体」という物質でもあります。
これを利用して、水晶発振器というものが作られ、これは時計に利用されています。
クォーツ時計と呼ばれるものは、この水晶発振器を使用しているからなんですね。
水晶とガラスの違い
水晶は無色透明。ガラスも無色透明。
そのため、素人ではぱっと見ただけでは、わからないことの方が多いです。
実は水晶の石英もガラスも、もとは同じ二酸化珪素という物質からできています。
成分から似ているので、素人では見分けられないのも無理はありません。
この違いを見分けるには、どうすればいいのでしょうか。
線を透かして見る
紙に線を1本引いて、それを水晶を通して見てください。
水晶の場合は角度によって、線が2重になったり1本のままだったりします。
ガラスの場合は、どの角度から見ても1本のままです。
形を確認する
加工されている水晶の場合は上記の方法で確認できますが、加工されていない、つまり原石の水晶はどうでしょうか。
原石の場合は、ほぼ間違いなく水晶です。
ガラスでは水晶の原石そっくりに作ることはできません。形や内包物・色の変化など、どうしてもガラスでは再現しきれないこともあります。
色や内包物を見よう
紫水晶(アメジスト)や紅水晶(ローズクォーツ)のように水晶に色がついたもの。
針入り水晶(ルチルクォーツ)や草入り水晶のように内包物(インクルージョン)が入っているものなど、これらは水晶の成長過程で様々な物質が混入されることにより、できたものです。
天然の水晶では存在しえないものであれば、合成水晶やガラスの可能性があります。
色の場合、ルビーやサファイヤのような、透き通った赤や青は天然水晶ではありません。
紅水晶というものがありますが、こちらはピンク色をしていて、完全に透き通ってはいません。ピンクではっきりと透き通っていた場合は、合成水晶やガラスの可能性があります。
最近では、この紅水晶やストロベリークォーツという天然の希少石によく似た、チェリークォーツという模造石(ガラス)が販売されています。
悪質なところでは、希少石であるストロベリークォーツと名前を代えて販売しているところもあるそうですので、気を付けてくださいね。
また、内包物が入っている場合は、天然水晶の可能性が高くなります。
しかし、こちらも偽物があるので、内包物が入っている=天然と思うのは間違いです。
金紅石(ルチル)と呼ばれる金色の針のような内包物が入っている、針入り水晶(ルチルクォーツ)。
水晶の中にまた水晶が入っているように見える山入り水晶(ファントムクォーツ)。
これらはガラスでは作れませんので、天然の可能性が高いです。
瑪瑙(メノウ)のような絵の具を垂らした感じのマーブル模様が入った水晶はガラスです。
天然の水晶ではこのような色で生成されることはありません。
このように様々な方法で、水晶とガラスを見分けることができます。
ある程度であれば区別も付けることができるようになっても、年々ガラス加工の技術も上昇してきており、近年では見分けるのが難しい商品も出てきています。
購入前にしっかりと確認してから、購入してくださいね。