みなさんの中には、何かをコレクションするのが好きという人も多いのではないでしょうか。いわゆるコレクターという人たちのことですね。何をコレクションするのかということは、人によって異なってくるでしょう。例えば、帽子やバッグ、腕時計といった人もいますし、フィギュアやDVD、硬貨、切手といった人もいます。もっとマニアックなものを収集しているという人もいることでしょう。

今回は、その中でも『切手』についてお話していきたいと思います。切手と言っても、特に高額で取引されている『プレミア切手』というものについてのお話です。みなさんの中で昔からずっと切手を集めているという人がいるなら、もしかしたらこのプレミア切手が紛れているかもしれません。

プレミア切手って何?

切手を売る際、『額面』という言葉がよく使われます。この額面というのは、切手に書いてある数字のことを指します。切手を購入したり使ったりする際の値段のことを表しています。それほど希少価値のない普通の切手だと、ほとんどはこの額面よりも低い価格で買取されます。しかし、中には切手を査定した際にこの額面よりも高い価格が付くことがあるのです。この額面よりも高い額で売れる切手を『プレミア切手』と言います。ちなみに、額面より1でも高ければプレミア切手と言います。

このプレミア切手は、希少価値が高いためコレクターの間では非常に人気の高いものまで存在します。ものによっては、何と1枚で数十万円もの価値が付くこともあります。とはいえ、プレミア切手は『額面より1円でも高いもの』を指しますから、その大半は額面より少し高い場合がほとんどです。それでも、自宅に古い切手がたくさんあるという人は、一度確認してみてはいかがでしょうか?もしかしたら、高額買取されるようなレア切手が紛れているかもしれませんよ。

有名なプレミア切手をチェック!

プレミア切手の中には、比較的有名で知名度の高いものも多く存在します。例えば、『見返り美人』『ビードロを吹く娘』『月に雁』『市川海老蔵』などが挙げられます。有名と言っても、これらもやはり美品でなければめちゃくちゃに高額で買取されるというわけではないようです。大体は額面より少し高額といった程度で、50~1000円ほどが相場でしょう。高額買取されるプレミア切手としては、1955年(昭和30年)よりも以前に発行されたものに多く見られるようです。

この他にも、最近では『中国切手』が高額買取されると注目されているようです。1950~1980年頃に発行されたものです。例えば、1963年と1973年に発行された『オオパンダ』や1967年発行の『毛主席第1セット』、1968年発行の『人民解放軍健軍41周年』、1980年発行の『赤猿』などが挙げられます。これらは、1枚のバラ切手でも、かなりの高額買取が期待できるようです。もちろん日本切手にも、高額で査定されるものがあるようです。

高価買取される日本切手

■小判切手
小判切手は、1876~1892年に発行された普通切手のことです。この小判切手は、それまでの『手彫切手』から大きく変化を遂げた切手となっています。というのも初めて印刷機を導入して大量発行ができるようになった切手なのです。

■菊切手
菊切手は、1899~1908年に発行された普通切手のことです。切手の中心部分に菊の絵が描かれています。額面は、5厘~10円まであり全部で20種類用意されています。発行枚数自体は多かったものの、戦争や震災によって多くが消失してしまいました。その結果、今なお残っているものの枚数が少なく希少価値が上がっています。中でも特に価値が高いのが、『5円』と『10円』です。保存状態が良ければ、1枚でおそらく数十万円もの価値が付くと言われています。

■軍事切手
軍事切手は、1910~1944年まで発行された切手のことです。当時の普通切手に『軍事』という文字が加刷されています。当時、中国や朝鮮半島といったところに駐留していた大日本帝国陸海軍の下士官兵に2枚支給されていました。これらは、銀次郵便に使用されていました。軍事郵便とは、戦地の兵士宛もしくは戦地から自国宛の郵便のことです。特に菊軍事などは非常に高額で査定されるようです。

■航空切手
航空切手は、1929~1953年に発行された切手のことです。『五重塔航空』や『館山航空』『コイル航空』などが挙げられます。中でもコイル航空はレア切手と言われています。コイル航空は、五重塔航空を流用して臨時代用されたものです。またコイル航空は、東京中央局と京都中央局の窓口限定での販売でした。そのため、発行枚数が15万枚のみでレア切手と言われているのです。