さて、みなさん。もしたまたま通った道にプラチナが落ちていたらどうしますか?警察に届けに行く?そのまま買取店に持っていって査定してもらう?まぁ、話のテーマ的に非現実的ですので、どうするかというのは妄想に近い話ですよね。

しかし、驚くなかれ!高速道路には、プラチナが落ちているということが証明されたようですよ!それも1トンの塵埃から、約2万円分ものプラチナが見つかるとか。危険ですから実際に探しに行くのはやめてほしいですが、なぜなのか気になりませんか!?

プラチナはいろんなテクノロジーに使われている

プラチナと聞くと、高そうで私たちの日常からは遠い存在のように感じますよね。しかし、実際はそのまったく逆で、私たちの身の回りにたくさんのプラチナが存在しています。私たちが普段から使い慣れているさまざまなテクノロジーには、たくさんのレアメタルが使われています。そのレアメタルの1つがプラチナと呼ばれるものです。プラチナは、白金とも呼ばれています。プラチナは、科学的に安定した物質であり、また酸にも強いことからさまざまなテクノロジー、装飾品などに用いられているのです。

そのテクノロジーの中でも広く知られているのが、自動車の『排気ガス浄化』のための触媒として使われているということ。この場合、自動車が16万km走る頃には、プラチナは半分程の量にまで減っているとか。

そこで考えられたのが、『高速道路の脇には、プラチナが砂埃と一緒に溜まっているのではないか』ということ。高速道路は、車が24時間走っている場所ですよね。実際にとある人たちが、高速道路の脇に溜まった砂埃を放棄で集めてみたそうですよ?

高速道路脇に溜まった砂埃を集めた結果

自動車の排気ガス浄化の触媒に使われているプラチナ。車が16万km走ると、そのプラチナは半分ほどに減ってしまうそうです。じゃあ残りの半分のプラチナはどこへ?それを確認するべく行われた実験が、高速道路脇に溜まった砂埃を集めること。

結果、その砂埃の中からプラチナを取り出すことに成功したそうです!!私たちが普段から利用している高速道路が、実は宝の山だったなんて驚きですよね!ただ一攫千金を狙って、実際に探しに行こうというのは危険すぎて難しいです。それに砂埃からプラチナを抽出するのもとても複雑な化学プロセスを経なければなりません。

集めた砂埃からどうやってプラチナを抽出するの?

集められた砂埃は、まず細かいふるいにかけられます。そして、次にホウ砂・炭酸ナトリウム・酸化鉛・小麦粉を混ぜて高熱にかけていきます。すると化学反応を起こし、小麦粉が酸化鉛から酸素を取り出します。そして作られるのが鉛地金です。こげ茶色した液体に混ざって、鉛の塊が浮かんでくるのです。

その鉛の塊を今度は、多孔性の骨灰でできたボウルに乗せます。再び高熱にかけると鉛は酸化して、酸化鉛は骨灰に吸い込まれていきます。ここで酸に強いプラチナなどの貴金属だけ残るというわけですね。

ここからさらにプラチナ以外の貴金属も取り除いていかなくてはなりませんが、砂埃からプラチナのみを取り出すのはかなり大変ということがわかりますよね。こちらの一連の流れは、ユーチューブで動画紹介されています。気になる人は、ぜひそちらを見てみてはいかがでしょうか。

それにしても、プラチナがそこらへんにある砂埃と一緒に混じっているなんてちょっとロマンがありますよね!ただ大変な危険と労力が伴うので、さすがに実践しようとは思いませんが……。(笑) でもプラチナは、さまざまなテクノロジーに使われていますから、そのうちリサイクルみたいに砂埃から使われる日が来るのかもしれません。