ブランドや金・プラチナなどを買取に出す時、査定額はいくらくらいになるのかなとドキドキワクワクする方もいると思います。今回は、買取というわけではありませんが、少し心躍るお話をしていきたいと思います。

世界の海に眠る金銀財宝

みなさんは、トレジャーハンターという仕事があるのをご存知でしょうか。いわゆる『トレジャーハンティング』をする仕事ですね。簡単に言えば、宝探しということです。みなさんの中にはもしかしたら「トレジャーハンターなんて映画とか漫画の世界の話じゃないの?」と言う人もいるかもしれません。しかし、現実世界でも実は世界の海に眠る金銀財宝を探し当て、一攫千金を狙う人たちがいるのです。それがトレジャーハンターです。

数百年前に沈没した豪華客船が積んだ金塊

これは実際にあった話なのですが、今から100年以上前。アラスカ州ジュノー近海で、とある豪華客船が沈没しました。それから時が経ち、2012年6月、ついにその豪華客船のサルベージ(引き上げ)が米地方裁判所によって許可されたのです。サルベージを行なったのは、米ワシントン州にあるオーシャン・マー社。豪華客船ということもあり、金銀財宝が一緒に沈んでいるのではないかと期待に胸が高まります。

結果、客室から約30個の木箱が見つかりました。その中から出てきたのは、何と少なくとも合計で6トンはあるであろう金塊だったのです。値段にしておよそ250億円相当と言われていました。このように金銀財宝を積んだまま海の底に眠っている沈没船で、未だ見つかっていない船がまだまだたくさんあります。

宝探しで上手くいけば何百億円のお金が手に入るかもしれない……。そう思うととても胸が高なりませんか?実際に探さないとしても、こういった話を聞くだけでドキドキワクワクしてきますよね。

パートタイマートレジャーハンターが見つけたお宝

マーチン・ヴェンツェルという男性をご存知でしょうか。彼は、昼間は不動産開発業者として働くごく普通の男性。他の人と少し変わっていることと言えば、夜はパートタイマーとしてトレジャーハンターをしているということ。パートタイマーとして地道にロマンを追いかけていた彼も、2009年に大きく人生を変えます。

2009年ボルネオ沖にて、彼はついに財宝を発見したのです。何とその価値9億円相当。見つかった財宝は、銀貨、金の装飾品、そして大砲、水晶、陶器など計1.5トンに及ぶものでした。もし、私がトレジャーハンターで9億円相当の財宝を見つけたとしたら、その瞬間アドレナリンがMAXになってしまうかもしれません。

トレジャーハンターの取り分はいくらなの?

実際にあった例を挙げて説明していきたいと思います。

米フロリダ州に『オデッセイ海洋探査社』という沈没船探査企業があります。その名前からもわかるように、沈没船の探査またトレジャーハンティングを行う企業と言えるでしょう。このオデッセイ海洋探査社が引き揚げたのは、1941年にアイルランドのホルウェイから300海里の海域で沈没した英国の軍輸送船。何とその中から約48トンもの銀が引き揚げられたのです。値段にしておよそ30億円相当。気になるのは、この30億円のうちいくらがオデッセイ海洋探査社の元に入るのかということ。

なんと引き揚げられた80%が会社のものになるのです。30億円の80%は24億円ですから、取り分としては申し分なしではないでしょうか。おまけにこの48トンの銀塊は、まだ船にある20%に過ぎないということでした。つまり、引き上げた量の実に4倍もの銀がまだ船の中にあるということだったのです。80%ももらえるなら、自分もやってみたいという気持ちになりますよね。

ちなみにこのオデッセイ海洋探査社。過去に600億円相当の金銀財宝を引き揚げています。ここまで来ると金額うんぬんよりも、『トレジャーハンティング』というロマンにドキドキワクワクが止まりません。