「終活」や「生前整理」って何?
皆さんは「終活」というものをされたことがあるでしょうか。
終活とは、「人生の終わりのための活動」ということです。
人というものは必ず最期には「死」というものが待ち受けています。
「死」というのはどんなに体を鍛えた人であっても、どんなにお金持ちでも、どんなに好き勝手な人生を送っていたとしても、必ず訪れる人生の終着点です。
しかし、そんな死というものは、いつ訪れるかわかりません。
既に老後の人生を歩んでいる方は、高齢化社会の日本ですから、少なくないでしょう。
そういった方は自分の死後のことも考え、すでに遺言状や遺書を残している方もいるでしょう。
ただ、自分は若いからといって油断はできません。
事故や病気、その他外的な要因を含め、若い人でも突然死んでしまうとことだってあり得るのです。
そのため、若い人であっても終活をしているという人は大勢います。
特に今はエンディングノートというものが発売されていたり、遺言書・遺書の書き方というのも調べればすぐに出てきたりします。
このページでも、そんな終活についてご紹介していきたいと思います。
エンディングノート
まず、終活をするにあたってとても役に立つものが、エンディングノートと呼ばれるものです。
このエンディングノートというのは、自分が死亡したときだけでなく、病気・事故などが原因で意思の疎通が難しくなったときにも活用できます。
そんなエンディングノートに何を記しておくのかというと、
- 整理品・返却品・譲渡品などの、主に自分の所有物などの扱い。
- 預貯金・不動産・金融資産・生命保険などの財産・貴重品に対しての扱い。
- 葬儀に対しての希望。
- 介護が必要になったときの希望。
- 病気などの時に起こる延命処置。
- その他自分の所有している情報。
などを書いておくノートになります。
ただし、このエンディングノートには遺言状などとは異なり、法的効力はありません。
財産分与などの大切な情報は、遺言状として別で残しておくのが良いでしょう。
エンディングノートを書くコツは?
エンディングノートに何かを残す際は、なるべく詳しく、できるだけ詳細に記述するのが望ましいです。
例えば葬儀の記述に関しても、「葬式は質素でよい」というあいまいな書き方をしてしまうと、どの程度までの葬儀が質素になるのかが少しわかりにくいですよね。
希望があるのであれば、「どこの」葬儀屋で、「いくら」ぐらいの予算で、「どの程度の」参列者で、「どんな」埋葬方法で、「どこの」お墓に入れるのか。など、できるだけ詳しく書いておくと、残された遺族の方もその通りに進めやすくなります。
遺書と遺言状の違い
近年になって使われ始めたエンディングノートと違い、日本には昔から「遺書」や「遺言状」といったものがあります。
しかし、この「遺書」と「遺言状」をよく混同される方がいます。
ここで「遺書」と「遺言状」の違いについて知っておきましょう。
まず、最も大きな違いは、法的な効力があるかないかの違いになります。
「遺書」には法的な効力はなく、「遺言状」には法的な効力が働きます。
そのため、よくドラマなどで、弁護士の方が故人の遺言状を読み上げて、相続に関しての問題が起きる……。というシーンがありますが、あれは全て遺言状となっています。
遺書には法的な効力がないため、自由に書くことができます。
例えば、今まで言えなかったことの告白を書いたり、残された家族の人たちに対してのメッセージを書いたりするのが遺書になります。
遺書という名前に惑わされがちですが、自由に残すことができるものですので、ビデオや、ボイスメッセージも遺書(遺言)に分類されます。
しかし、これらは法的効力を持たないので、遺書で遺産相続をこうするように、と言ったところで必ず従わなければならないということはありません。
正しい遺言状の書き方
遺言状にはルールが決められており、それに沿って正しく書かないと遺言状として無効となってしまいます。
せっかく書いたのに無効となってしまわないよう、しっかりと遺言状の書き方を知っておきましょう。
①遺言状は全て自分の直筆で書くこと。
パソコンで作成したもの、代筆したもの、音声やビデオは全て無効になります。
また、内容は直筆したが、日付はパソコンで入力したといったものも無効です。
②日付をしっかりと明記する。
日付も直筆で記載する必要があります。よって、日付のスタンプなどは無効となります。
③署名と押印をする。
意外なことにペンネームも可能となっているのですが、戸籍に記載されているフルネームを記載しましょう。
ハンコもなるべく実印を使用するようにしましょう。
④追記・訂正にもルールがある。
書き間違いによる訂正や、追記事項などがある場合も決められたルールに従わないと無効となってしまいます。
もし、訂正や追記がある場合は、全て書き直してしまった方が良いでしょう。
⑤その他の注意点。
・あいまいな表現を使わず具体的に書き、だれが読んでもわかるようにしましょう。
・預貯金は、金融機関の支店名・口座種別・口座番号までしっかりと記載してください。
・不動産は登記簿標本通りに正確に記載しましょう。土地の場合は、所在地・地番・地目・地籍まで詳細を記載しましょう。
・相続人の遺留分についてもしっかりと配慮しましょう。
・遺言による遺産分割をスムーズに進めるために、遺言書で遺言執行者を指定しておきましょう。
⑥最後に
これはルールとして定められている訳ではありませんが、遺言書の改ざんというリスクを避けるためにも、封筒などにいれて封をしておきましょう。
また、貸金庫などの安全な場所に保管しておくのも良いでしょう。
以上を守って作成すれば、遺言書の作成は完了です。
遺産での争族をさせないためにも、前もって準備しておくようにしましょう。
生前整理
自分の持ち物を死ぬ前にある程度片付けておくことを生前整理といいます。
この生前整理をしておくことで、残された遺族があなたの遺品整理を行うときの負担を減らすことができます。
エンディングノートに書いておくのも良いですが、全ての荷物を書いているとキリがないので、ある程度は自分で処分しておくことをおすすめします。
必要のなくなったものは随時処分していきましょう。
若い人の場合、自分の欲しいものや趣味の品を買いすぎて家が狭くなってきた。ということもあるかもしれませんね。
そういった場合でも、必要なものを取捨選択して処分することは大事です。断捨離というやつですね。
家を片付けるという意味でも、身辺整理をしておくことをおすすめします。
また、身辺整理は定期的にやっておくことをおすすめします。
若い人の場合は死を身近に感じることが少なく、部屋の掃除はしても物を処分するということがあまりなく、なかなか物を捨てることがないというのが現状です。
しかし、定期的に身辺整理をしておくことで、常に部屋を広く使うことができますし、
必要のない荷物はどうしたらいい?
いらない荷物をまとめ終わったら、買取業者に売りに出すことをおすすめします。
そのまま捨ててしまうのは、少し勿体無い気もしますし、まだ使えるものであればなおさらです。
その買取をしてもらって得たお金を自分の財産として、遺族に残すのも構いませんし、若い人であればそれを別のことに使うのも良いと思います。
いずれにせよ、使わないものを身辺整理で処分することで損をすることはありません。
是非、あなたも自分の身の回りの物を片付けてみましょう。
生前整理をするためにおすすめのサイト
マルカ
マルカでは、生前整理の特集ページがあり、生前整理ノートがダウンロードできるなど、終活のために役立つページがあります。
遺品整理でトラブルを招かないためにも、遺族のためにやれるだけのことはやっておきたいですね。
大黒屋
大黒屋も生前整理の荷物の買取は可能のようです。
フランチャイズの会社なので、店舗によって生前整理を特集しているところと、していないところがあるようです。
ただ、買取自体はどの店舗でも問題ありません。