みなさんが普段から身に付けているジュエリー。いろんな宝石があしらわれていますよね。例えば、ダイヤモンドやルビー、サファイア、エメラルドなどこの他にもいろんな宝石があると思います。今回お話に登場するメインの宝石は、ルビーとサファイアです。実は、ルビーとサファイアは、元々同じ宝石だったってご存知でしたか!?

ルビー&サファイア

さてみなさんは、ルビー&サファイアと聞いてどういったことを思い浮かべますか?私は、正直ポケモンのタイトルを思い浮かべてしまいます。最近何かと過去作品のリバイバルやアプリ『ポケモンGO』が世界中で話題?問題?になっていますよね。日本でもポケモンGOのリリースが今か今かと待ち望まれています。

話が脱線してしまいましたが、ルビーとサファイア、一見赤色と青色をした宝石でまったく別物のように感じますよね。しかし元は、何と同じ宝石だって言うんですよ。信じられます?まったく色が違うのに同じ宝石なんて、一体どういうことかわかりませんよね!そこで本当にルビーとサファイアが元は同じ宝石なのか調べてみることにしました。

コランダム

赤と青でまったく色の異なるルビーとサファイアですが、元はコランダムという酸化アルミニウムの結晶からできているそうです。ちなみにこのコランダムは、透明の結晶なんですよ。じゃあなぜ、ルビーの赤、サファイアの青といったように色が変わるのでしょうか?

実は、いろんな金属イオンが酸化アルミニウムの結晶中に混ざることで色が変わるんだとか。

ルビーが赤い理由

ルビーが赤い理由……。それは、酸化アルミニウムの結晶中に三価クロムの陽イオンが混ざっているからです。結晶中のアルミニウムも三価の陽イオンではありますが、このアルミニウムの陽イオンがクロムの陽イオンになったものと考えてください。

実は、金属イオンというのは色が鮮やかなものが多いです。そのため、金属錯体として油絵の具などに用いられることもあります。もし油絵が趣味という人は、一度油絵の具の成分を見てみてください。クロムやチタン、ニッケルなど、いろんな金属が原料として用いられているんですよ。

ちなみにですがこのルビー、物理学の世界でも有名な存在なんですよ。というのも、世界で初めて作られたレーザーの発振源として用いられたのです。そのため、ルビーレーザーと呼ばれているんですよ。何となくレーザーって赤いイメージがありますよね?アレってもしかしてルビーの赤色なのかもしれません。

サファイアが青い理由

サファイアが青い理由……。先ほどのルビーの話で何となく理由はわかると思います。じゃあどの金属が混ざったのでしょうか?その答えは、鉄やチタンです。これらがアルミニウムと置き換わることで、あの青色を発します。

これまでの話を踏まえると、青いコランダム=サファイアだと思いますが、実はそうではありません。サファイアは、赤いルビー以外のコランダムを総称して呼びます。ですから、例えば黄色っぽい色をしたコランダムもサファイアに含まれるんですよ。でもわかりやすくイエローサファイアなんて呼ばれることもあります。

いろんなコランダム

ルビーとサファイアは、元は同じコランダムという酸化アルミニウムの結晶ということがわかりましたね。そしてその結晶中に混ざった不純物によって赤か青になります。さらに言えば、含まれる不純物によってさまざまな色に変わるというわけです。

産出地によって結晶に混ざる不純物は異なります。同じ赤色のルビーでも、産出地によって微妙に色が違うことがありますが、これは不純物の割合が違うからです。今回は、宝石のちょっとした豆知識をお届けしました。