『宝石』には、さまざまな種類があります。みなさんもよく知るダイヤモンドを始め、ルビーやサファイア、エメラルドなどなど。これだけではなく、数えきれないほどの宝石があります。もしかしたら、まだ私たち人類が発見していない未知なる宝石が地球のどこかに眠っているかもしれませんね。宝石は、私たちが生まれる遥か昔から、さまざまな宝飾品やインテリアなどに使われてきました。美しく綺麗という宝石の魅力は、今も昔も変わらないのですね。
宝石にまつわるストーリー
さて今回は、そんな宝石にまつわるちょっとしたお話をしていこうと思います。それぞれの宝石が持つ知られざる逸話を、みなさんだけにこっそりお話していきましょう!今回の記事に出てくる主役の宝石たちは、ルビー、サファイア、エメラルドです!
ルビーには危機察知能力が秘められている!?
真紅の宝石ルビー。みなさんの中にも、その輝きに惹かれる人がたくさんいることでしょう。そんなルビーには、16世紀のイングランド王であるヘンリー8世の最初の妃だった『キャサリン・オブ・アラゴン』という女性とのある逸話が今も残っています。
当時キャサリンが持っていた最上級とされるルビー。ある時から少しずつその色が褪せていくことに気づきます。ルビーが色褪せ始めてからほどなくして、ヘンリー8世は、キャサリンとの結婚をなかったことにしてしまいます。そして2人は離縁という形に。しかもヘンリー8世は、何と王妃の侍女だった『アン・ブーリン』と結婚してしまうのです……!!
この話からルビーには、所有者に危機が迫っているのを知らせてくれるという風に言い伝えられるようになりました。ルビーは、キャサリンに離縁という危機が迫っていることを教えようとしていたのでしょう。こういったエピソードを聞くと、つい自分が持っているルビーの色もチェックしてしまうのではないでしょうか?
サファイアブルーの瞳を持った猫
何だか小説にありそうなタイトルになりましたね。さて、次にお話するのはサファイアにまつわるお話。みなさんサファイアの由来ってご存知ですか?これは、『sapphirus』というラテン語で青という意味の言葉から来ているんですよ。
さて少し話が変わりますが、みなさん『バーマン』という猫をご存知ですか?ミャンマーが原産国の猫なのですが、特徴として瞳の色が『サファイアブルー』なんです。バーマンの瞳がサファイアのように青いのは、『悪霊から守ってくれる』という意味合いが込められているとか。
そしてバーマンの瞳が青くなった逸話が残っています。昔、ムンハという寺院の高僧がいました。ムンハは、シンという猫と一緒でした。ムンハは、いつもシンを連れて寺院に祀られている青い瞳をした女神にお祈りをしていました。この頃のシンの瞳は、青色ではありません。
そんなある日、寺院に強盗がやってきます。ムンハは為す術もなく、強盗に投げ飛ばされてしまうのでした。その時、シンが強盗に飛びかかり見事強盗を追い払います。そのシンの勇気ある行動を称えて女神から自分と同じ青色の瞳をシンに与えました。バーマンの瞳が青色になったのは、それからだと言われています。何だか少しほっこりするお話ですね。
クレオパトラがこよなく愛したエメラルド
最後にお話するのは、エメラルドです。エメラルドといえば、クレオパトラをイメージする人も多いのではないでしょうか。絶世の美女クレオパトラが愛したエメラルドの緑には、目を癒す働きがあると言われているのをご存知でしょうか。緑は目に良いなんてよく言いますよね。実は、クレオパトラも非常に魅惑的な目をしていたと言われており、その目こそ最大の魅力だったと伝えられています。ですからエメラルドの緑は、本当に目に良いのかもしれませんね。
しかしクレオパトラがコレクションしていたエメラルドの中には、ペリドットという宝石が混ざっていたことが後にわかりました。ペリドットもオリーブ色をしていてとても綺麗な緑色をしています。そしてこのペリドットにも、目を癒す効果があると言われています。そのため、クレオパトラの魅惑的な瞳は、エメラルドのおかげだったのか、ペリドットのおかげだったのかどっちなんだろうというちょっとした謎が残るお話でした。
今回は、いくつかの宝石をピックアップしてそれぞれの逸話をお話しました。しかしこういったお話は、他にもさまざまなものが残されています。こういう宝石の由来や逸話を知った上で手にすれば、また愛着が深くなったりより魅力を感じるようになったりするかもしれませんね。