私たちが時間を知るために欠かせない時計。
最近ではわざわざ腕時計を買わなくても携帯があればすぐに時間を確認することもできますが、やはり時計の魅力ってあると思います。

今回は腕時計・壁掛け時計など様々な時計の中から、今でも根強い人気がある「懐中時計」の魅力についてご紹介したいと思います。

懐中時計とは

懐中時計とは小型の時計に紐や鎖を通して、携帯できるようにしたものです。
懐中時計はアンティーク物が好きな人に人気があり、ほとんどの懐中時計の文字盤はアナログ式となっています。
今ではあまり使う人はいませんが、腕時計が発明される以前は、懐中時計を携帯用の時計として使用していました。

しかし、腕時計が主流になった現在でも多くの愛好家がおり、懐中時計の専門店やメーカーも存在するほどの根強い人気があります。

懐中時計の種類

懐中時計の種類にも様々あり、蓋がついている懐中時計や蓋がついていない懐中時計、動作の仕方なども違ってきます。ここで簡単にご紹介いたします。

オープンフェイス

蓋のついていないタイプの懐中時計です。
蓋を開ける必要がないので、取り出してすぐに時間を確認できます。
しかし、ガラス部分に傷や汚れがつきやすいという欠点があります。

ハンターケース

こちらは蓋が付いているタイプの懐中時計です。
文字盤側に蓋がついているタイプと、裏側にも蓋がついているタイプが存在します。
元々は懐中時計が壊れないように蓋がつけられていましたが、徐々に蓋にも装飾が施されるようになりました。

ハーフハンター(デミハンター)

ハンターケースの中央部分に穴やガラスがはめ込まれており、蓋を閉じた状態であっても針の一部が確認できます。そのため蓋を開けずに時間を確認することができます。
かの有名なナポレオンが懐中時計の蓋を開ける暇もないほど忙しすぎたため、ハーフハンターの時計を愛用していたという逸話があり、そのことから「ナポレオン」とも呼ばれています。

スケルトン

ケースや文字盤部分にガラスなどの透明な素材を使うことにより、時計独自の機械を見ることができます。
懐中時計は機械式の時計とクォーツ式の時計がありますが、このスケルトンはほとんどが機械式で作られています。
電池式のものは内部機構を見ても動作している部分がほとんどないため、内部機構を見て楽しむという面白みがないためです。

ムーブメント

ムーブメントとは時計内部の動作機構のことです。
先ほど上げた機械式とクォーツ式があります。

機械式

手動でゼンマイを巻き、動作させます。ゼンマイを巻かずに放置しておくと時計が止まってしまう為、利便性には欠けてしまいますが、スケルトンの懐中時計で内部機構を見て楽しんだり、機械式独自の作動音が聞こえたりするので、あえて機械式を愛用している方もいます。

クォーツ式

電池で動く懐中時計です。
機構内部に電池を組み込むことにより、ゼンマイを巻く必要がないため、利便性においては機械式よりもはるかに優位です。
電波時計の機構も組み込むことができるため、時間のずれもほとんどありません。

懐中時計のいろいろ

懐中時計は安価なものから高価なものまであります。
安価なものは1万円以下で販売されていたり、ゲームセンターの景品などでキャラクターものの懐中時計を置いていたりします。

高価なものだと10万を優に超える懐中時計もあります。高価なものになってくると、機械式が多くなりますが、それだけ機械式が愛用されているということでもあります。
利便性を考えると、腕時計や携帯電話はおろか、クォーツ式の懐中時計にも劣ってしまう機械式ですが、愛用者はたくさんいるのですね。