プラチナの刻印には、どういった意味があるのかご存知でしょうか。実は、プラチナの刻印にもさまざまな種類があります。この刻印は、プラチナの純度を示す役割を持っているとても大切なものなんですよ。みなさんも、金であれば『18K・24K』などを耳にしたことがあるかもしれません。でもプラチナの刻印にどんな意味があるのかよくわからないという人は多いのではないでしょうか。

というわけで今回は、プラチナの刻印にはどういった意味があるのか、またどういった種類があるのかということについてお話していきたいと思います。みなさんの中で、プラチナ商品を持っている人がいれば、ぜひ一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

プラチナの刻印に込められた意味

プラチナの刻印は、プラチナと割り金の割合を表したものなんですよ。みなさん、プラチナはどのように加工されているかご存知でしょうか。実は、金と同じで他の金属と混ぜ合わせて加工するという方法が一般的です。ちなみに金は性質的に柔らかいので、他の金属と混ぜ合わせます。その点プラチナは、変形してもある程度元に戻りやすいという性質を持っています。そのしなやかさを上手く利用することで、金よりもデザインにこだわって加工することができます。

とはいえプラチナの耐久性を高めるためには、割り金をする必要があります。その割り金としてよく使われるのが『パラジウム』です。割り金と聞くとどうしても、混ぜ合わせるものとしてあまり良いイメージがない人もいるかもしれません。しかしプラチナの耐久性を高めるために必要な加工ですので、決して悪いイメージを持つ必要はありませんよ。何よりパラジウムは、プラチナと同様『白金族元素』に分類されます。つまり、耐久性向上だけではなく白色を強調する働きがあるため光沢をより強くさせることができます。

プラチナの刻印にはいろんな種類がある

プラチナの刻印の意味としては、プラチナと割り金の割合を表すためのものです。よく割り金に使われるのは、『パラジウム』というプラチナと同じ白金族元素。日本においては、1,000分率(パーミル)が用いられており、文字の頭部分に『Pt』という文字を付けます。ちなみにこの方法は、日本以外に中国やインドでも取り入れられています。アメリカでは、『PT』や『PLAT』と表記します。そして数字のお尻部分にこのアルファベットを付けるケースもあるとか。ちなみに昔は、『Pm』や『PM』と表記していたこともあるようです。

では、プラチナ純度を意味する刻印には、具体的にどういった表記があるのでしょうか。

プラチナ純度を表す刻印の表記

■Pt999
最も高いプラチナ純度が『Pt999』です。これは、プラチナ純度99.9%を表します。昔は、『Pt1000』と刻印されていました。しかし純度100%のプラチナは存在しないということから、2012年4月からPt999という表記がされるようになりました。ちなみにPt999は、純度こそ高いですが非常に柔らかくなっているので、ジュエリーとしては使われる機会が少ないです。

■Pt950
Pt950は、プラチナ純度95%であることを意味します。このPt950のプラチナを使ったジュエリーを取り扱っているのが、カルティエやティファニーといった高級ブランドです。Pt999と比べると純度こそ低いですが、それでもまだ柔らかいです。そのため、パラジウムの他にもルテニウムを2%ほど加えて強度を上げることもあります。ちなみにこのように強度を上げる加工をしたプラチナは、『ハードプラチナ』と呼ばれます。

■Pt900
ここまで来ると察しがつくと思いますが、Pt900とは純度90%のプラチナのことです。このPt900のプラチナは加工しやすく、さまざまなブランドのジュエリーに用いられているようです。

■Pt850
最後にプラチナ純度85%を意味する『Pt850』です。日本においては、Pt850以上でなければ、ジュエリーとして認められないようになっています。つまりPt850以上であれば、プラチナだと言えるというわけです。

さいごに

プラチナの刻印の意味を知れば、そのプラチナの純度がどれくらいなのかを知ることができます。ただこの刻印は、決して義務というわけではありません。とはいえ、きちんと正確な刻印をしなければなりません。もし間違った刻印をしてしまうと、それは詐欺罪となってしまいます。

それでも悪質業者などが故意に嘘の刻印をすることもあるようです。そういったことを確認するためにも、まずは買取専門店などに持っていき、プロの査定士に査定してもらうと良いでしょう。そうすることでプラチナの純度や価値を知ることができます。